7月25日放送:BSテレ東「謎多きバンクシーの新作『ゲームチェンジャー』×中川翔子」。

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(以下、公式HPより)
世界中の壁にグラフィティと呼ばれる落書きを残してきた正体不明のストリートアーティスト・バンクシー。社会に媚びを売らない絶妙なユーモアと哀愁で、多くの人を魅了してきました。代表作『風船と少女』が1億5千万円で落札された直後、オークション会場で作品をシュレッダーにかけたニュースは世界で話題になり、昨今、その評価は「21世紀のピカソ」とも称されるほどに高まってきています。そんな彼を突き動かすのは、社会への強い怒り。渦中の黒人差別問題にも一石を投じたその姿勢からも、バンクシーの人間性が窺えます。
そんなバンクシーが『ゲームチェンジャー』を発表したのは、コロナ禍の5月6日。キャンバスにデッサンのようなタッチで描かれた一枚です。ジーンズのオーバーオールを着た無邪気な男の子が描かれ、その手にはナースの人形が。マントをつけ、まるでヒーローのように描かれています。「ゲームチェンジャー」とは「世界の流れを変える人」を指す言葉。バンクシーは医療従事者を「ゲームチェンジャー」となるヒーローに例えて描いたそう。それは作品が飾られているイギリス・サウサンプトン総合病院という場所からも読み解けます。この病院は、イギリスで最も早く、コロナウィルスの治療薬の臨床試験が行われた場所だったのです。ところが少年のそばにあるバスケットに目を向けると、足が折れたアメコミヒーローの人形が、まるで捨てられたかのように描かれているのです…これは一体?そこには、最前線で戦う医療従事者を讃えただけではない、ある狙いがありました。
今回、作品の真実やバンクシーの謎を読み解く旅人は中川翔子さん。ストリート・アートの立役者であるキース・ヘリングやバスキア作品も交えながら、バンクシーの作品がなぜ今注目を浴びるのか…その魅力に迫ります。さらに、バンクシーに実際に会って取材したことがあるライターで翻訳家の鈴木沓子さんにバンクシーの人物像、『ゲームチェンジャー』に隠されたメッセージを伺います。
(← ここまで)


「ゲームチェンジャー」の読み解きについては、
発表直後にいろいろ議論されていたことのおさらいという感じで、特に目新しさはなかったです。
でも、私はバンクシーに今まで全然興味がなかったのですが、
今回彼の活動の一端を知って、一気に興味が出てきました。
特にピンときたのは、以下のくだり(↓)。

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実際にバンクシーに会ったというライターの鈴木沓子さん曰く、
「お会いした時に思ったのは、想像以上に怒れる人ってイメージだったんですね」
「社会に対しての不正義だとか理不尽な状況に関しての憤りをすごく強い気持ちで持っていて、当時バンクシーが言っていた言葉で今でも覚えているのは、グラフィティっていうのは『見る革命』なんだっていう風に言ってました。見るだけで気持ちが変わっていけば、ある日社会をひっくり返す力になるんじゃないかってことは今でも愚直に信じてるんじゃないかと思います」

>社会に対しての不正義だとか理不尽な状況に関しての憤り

ここはまさに私とリンクするところだなと思ったら、彼の活動に俄然興味が出てきました。
(それまではどちらかというと、目立ちたがり屋なのかなとか、
斜に構えて世の中を馬鹿にして落書きしているのかなと思っていたので)
社会的に弱い立場にある人々の気持ちや声を拾って、それを風刺として表現し
世の中に発信し問題提起するのは、アーティストとして非常に正しいと私は思います。

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バンクシーは、イスラエルとパレスチナを分離する壁にも作品を残しているそうです。
知らなかった。

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風船で壁の向こう側に行こうとする女の子の落書き。

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壁の向こう側に楽園がある、という落書き。

バンクシーの原動力が社会の不正義や理不尽に対する怒り、というのは
私にとっては大いに共感できるところではあるのですが、
もう一つ、読み解きは別として「絵としてのわかりやすさ」というのもあると思います。
現代美術ってどうしても、抽象画とか謎の造形とかエログロに寄ったものが多く、
観賞してもよくわからない、ゆえに響かないし共感できないと
思ってしまいがちなところが私はあります。
だけどバンクシーの絵は、子供や動物等具体的なものが描かれていることが多く、
意図は謎でも絵としては「わかる」。
なので、現代美術の中ではとっつきやすいアーティストなんじゃないかな。
というわけで、今後バンクシーに少し注目していこうかなと思っています。
今のところは、彼の活動に共感できます。
ちなみになんだけど、ストリートアートについて語っていたアーティストの男性が、
『美術の世界はかつて白人の男性がやってる感じが強かったんだけど、
それが限界になって黒人(バスキア)とかゲイの人(キース・ヘリング)が出てきたりとか、
多様性が出てきた』って言ってたんだけど、それって結局みんな「男性」だよね?
女性のアーティストは入ってないのに、多様性なんですかね。
美術界はまだまだ男社会ではないんですか?
いずれそこら辺の事情も誰か作品にして風刺してほしいな…
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